2012年07月11日

ひじが抜けた女の子の治療

今日は3歳の女の子がお母さんに連れられて
治療に来てくれました。

聞いてみると昨日の夜にお母さんが左手を
ひっぱってから腕を痛がるようになり
夜中も痛かったようで何回も起きて泣いていた
とのことでした。


女の子は右手を上げてしっかりとお母さんの
手を握っていますが、左手はダランと動かさずに
無気力に垂れ下がったままで動かそうとしません。

これは小児特有の怪我で医療用語では
「肘内障(ちゅうないしょう)」と言います。
一般的には「腕が抜けた」とか「肘が抜けた」
と言われます。

小児は(※1)橈骨輪状靭帯(とうこつりんじょうじんたい)
の形成が不十分です。肘内障はこの橈骨輪状靭帯が
亜脱臼することにより強い痛みを感じます。
痛みのために肘は曲げられなくなり、
腕も挙げられなくなります。
(※1)橈骨輪状靭帯:肘の少し下にある靭帯で、
             大人になれば抜けることは
             なくなります。

大切な鑑別診断に上腕骨顆上骨折
(じょうわんこつかじょうこっせつ)との見分けがあります。
まず、受傷機転(※2)が違います。
(※2)受傷機転:怪我をした原因となった動き、動作
肘内障の受傷機転:腕をひっぱられた
顆上骨折の受傷機転:転んで手をついた

あと、顆上骨折は肘の辺りが1,5倍ほどに大きく腫れあがるのに対して
肘内障は腫れは認めませんので、外観上も大きな違いがあります。

きちんと鑑別できると自信を持って整復することができます。
肘内障の整復法(※3)は練習を積んでいればとても簡単です。
(※3)整復法:骨折や脱臼を元の良い状態に戻す方法
私も10例以上はみていますが、すべて1回で整復できています。

まず、整復する前に痛い方の手を上げて物を取れるかを試しました。
物は飴でも子供が喜びそうなおもちゃでも何でも良いです。
まず、治療者自身と保護者の方などがこの動作ができないと
いうことを確認するために行います。
→ちなみに整復直後からできるようになります。この際
よく「オーッ!」と周りの皆さんから拍手が起こります。

整復は片手で患者様の肘(橈骨輪状靭帯)をもう片方の手で
患者様の手を持ちます。
あとは患者様の手の平を下に向けた状態から少しだけ引いて
肘を曲げるだけです。
整復動作において力は全く入れません。動かすだけで十分です。
患者様の肘を持っている手は肘を固定しながら整復時に感じる
「パキッ」という整復音を触知します。
今日の整復動作の時も確かに「パキッ」という音を
自分の親指に感じました。

腕を捻じって小指が上になった状態で引っ張ると肘内障が起こります。
腕を捻じらずに親指が上になった状態であれば肘内障は起こりません。

このことはいつも保護者の方にご指導させて頂いています。
小さなお子さんのいる保護者の方は是非覚えておいてください。

今日の女の子はとってもかわいい人見知りな子で、
整復した後も痛かったのでお母さんにつかまって泣いていました。
とっても優しくしたんですが、整復するときは少し痛みます。
ごめんなさいね。

治療後、肘の曲げ伸ばしが可能なこと、腕が痛みなく挙げられることを
確認し、先ほどの再発防止のご指導をさせてもらって治療を終了しました。

このように1回で整復できますので、肘内障になった子供さんがいれば
すぐに院まで来てくださいね。



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